2018年、真の脱力を考える。

コップの水を飲むだけで実はいろんなところが力んでる

リラックスして!楽に!って、小さい頃からいろんな場面で言われてきたと思う。 私は野球をしていたので試合でバッターボックスに入ると誰かがそう叫んでいたのを覚えている。

うん、その言葉でほんの少しの間だけ冷静になることができた。

受験の時にも誰かに言われた気がする。焦っちゃダメだよとか、熱くなりすぎちゃダメだよ、冷静にね!みたいなこと。実際に試験が始まる頃にはガチガチに緊張して、顔を真っ赤にしながら我を失って問題を解いているんだけど。

2017年はあるきっかけで脱力について真剣に考えることになった。毎日、何をするときでも意識していたら、考えるにも体を動かすにも余裕ができて、柔軟に動けるようになったのを自覚できた。今日はその過程をつらつらと。

きっかけはダンスレッスン中のストレッチ

2017年の4月に敬愛するジャズダンスの先生のワークショップに通った。正直なところ、レッスンに通うなんて面倒ですぐ行かなくなってしまうのがお決まりなんだけど、この先生のだけはたまにお邪魔している。すごい人なのだ。

その日、何気ない「足」のストレッチの最中に「肩周りに力入ってる〜抜いて〜」と言われて驚いた。

足のストレッチなんだから、足をのばすことばかり意識していたのに、先生は肩周りを指摘したのである。そして指摘通り、肩にかなり力が入っていることに気づいて力を抜いた。

意識してない箇所が力むと不自然に

何か慣れないことをやろうとする時、なぜ人は不自然に見えるのか。

例えば新入りのバーテンダーが酒を出す時、目はこちらを向かず、肩はガチガチに固まって、手が震えていて声は聞こえない。

例えば威厳のある人と話す時、変に手が動きまくり、いつもより自分の喋るペースが早くなって、どんどん調子が狂ってまともな話ができない。

いずれも先ほどのストレッチの話と同様に、意識の届いていない部分が力んでいるから不自然な動きに見えてしまうようだ。こなれたバーテンダーならおそらく、力が入っているのはグラスを持つ手ぐらいだろう。肩はストンと落ちていて、手もまっすぐに出て、程よいボリュームで声が聞こえてくる。どんな人ともうまく会話できる人たちは、威厳のある人と話すときでも手は自然な位置にあって、気を使っているのはおそらく目配り程度。

今力むべき箇所と、今力む必要のない箇所を把握して全身に指令を出せるようにしておくと、いつでも本当の「脱力」状態を生み出せるのではないか。

脱力に慣れるまで何をすべきか

とはいえ、まず「脱力」状態を作ることになれる必要がある。「脱力初心者」が何をすべきか。それは「今力むべき箇所」と「今力むべきでない箇所」を何かアクションを起こすたびに考えることである。簡単な例をあげよう。

コップの中の水を飲むというアクション。今コップが手元にない場合はイメージしてほしい。あなたは水の入ったコップを持ち、ステージ上に立っている。そこには20人程度の観客がいて、野次を飛ばしてくる。

コップを口につけてグイッと飲み始める。おそらくほとんどの人は見られていることに対する緊張で、足や肩、顔に力が入り不自然な飲み方になるだろう。

その時に考えてみてほしい。コップを飲むというアクションは、コップを握っている手と口元に少しだけ力が入っていればいいはずだ。肩や足に力を入れる必要はない。

こうやって文章に起こすと馬鹿らしいけれど、体の部位を意識したとき初めて「わ、確かに肩に力が入ってる」と気づくのある。

これが第一歩。

体が溶けて液体がしたたるイメージ

食事をする時、テーブルに伏せて仮眠を取る時、誰かと話す時、パソコン作業をする時。人間には様々なアクションがあり、それぞれに力むべき箇所とそうでない箇所が必ずある。自分が起こすアクション1つ1つに対してそれを考えることからスタートする。

「ここに無駄な力が入ってる」と気づいたとき、どうするか。「脱力」すればいいじゃないかと聞こえてきそうだが、どのように脱力するかまで考える。そこで「液体がしたたる」イメージを持っておくと脱力のレベルが上がる。

これは70代のジャズダンスの重鎮に教わったことなんだけど、水が体をしたたるようなイメージを持つということ。もっというと自分の体が溶け出して床に流れ落ちていくようなイメージ。このイメージがあると、自分が崩れてしまうんじゃないかと怖くなってしまうほどの脱力ができる。

脱力のゴール

こんなに長いこと脱力について話すとは思ってなかったので驚いている。上に書いたことを日頃の何気ない動作でも意識していると、だんだんそのこと自体が無意識化されていく。私なりの脱力のゴールは、すべての動作が無意識化されることだ。まぁそんなことは当然不可能なんだけど、無意識化されたアクションの数を増やすことはできる。

体が緊張するとどうしても思考が停止したり、周りがみえなくなったりする。体も無駄に疲労してしまっていいことがない。脱力することで、心理的な余白・隙間が生まれ、考えや発言、あらゆる動作の柔軟性が増す。まずは力むべき箇所とそうでない箇所を認識することから。

サボっていましたが2018年もこのブログをどうぞよろしくお願いします。

おわり

Show All Posts